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自動車運送業分野特定技能協議会加入手続きと遵守事項

2026.09.15 公開読了目安 7分
岡嶋 俊哉
監修: 行政書士 / 株式会社ドラビザ 相談役 岡嶋 俊哉
行政書士として就労系・身分系の在留資格申請と運送業の許認可を担当

自動車運送業分野特定技能協議会への加入は、特定技能ドライバーを受け入れる企業に必要な手続きです。入会は在留資格申請までに必要です。免許取得などの準備用の在留資格「特定活動(特定自動車運送業準備)」で呼ぶ場合も含みます。この記事では届出フォーム、準備資料、加入後の遵守事項を整理します。

対象は、一定の技能を持つ外国人が運送の仕事に就く在留資格、特定技能1号「自動車運送業分野」で採用する企業です。ここでは便宜上、企業の手続き窓口を「人事」と想定します。国土交通省は届出内容の確認に1か月程度を見込んでいます。人事は在留資格申請の予定日から逆算し、募集と並行して加入準備を進めます。

協議会には誰がいつまでに加入するのか

加入するのは、外国人を雇用する企業と、登録支援機関(企業から委託を受けて特定技能外国人の生活・就労を支援する機関)です。協議会の入会金・年会費はかかりません。加入受付は2025年1月17日に始まり、国土交通省のホームページから申し込みます。

企業と登録支援機関がそれぞれ届け出る

雇用主は制度上「特定技能所属機関」と呼ばれます。支援の委託先が加入済みでも、受け入れ企業自身の加入は必要です。人事は自社と委託先の加入状況を別々に管理します。

海外から呼ぶ場合は、入国前に在留資格の要件を審査する「在留資格認定証明書交付申請」までに加入します。準備用の特定活動で呼ぶ場合は、その交付申請までです。国内で切り替える場合は、現在の在留資格を変える「在留資格変更許可申請」までに加入が必要です。採用全体の工程と免許取得の順序は、外国人ドライバー採用の流れで確認できます。

協議会と認証は別々に確認する

受け入れ企業には、道路運送法に規定する自動車運送事業(貨物利用運送事業法に基づく第二種貨物利用運送事業を含む)を経営していることが求められます。加えて、協議会の構成員となり、次の認証要件を満たす必要があります。

バス・タクシーでは、職場環境を評価する「運転者職場環境良好度認証制度(働きやすい職場認証制度)」の認証が必要です。トラックは同認証を受けるか、全日本トラック協会のGマーク制度による安全性優良事業所を有する必要があります。人事は事業の許可・登録関係書類と認証・認定の証書を照合します。報酬や支援体制を含む全体の要件は、特定技能ドライバーの受け入れ要件にまとめています。

加入フォームと入力資料の準備手順

企業は第1号様式、登録支援機関は第2号様式のウェブフォームで加入を届け出ます。国土交通省の「自動車運送業分野特定技能協議会」のページから申込フォームに進みます。各様式は「特定技能協議会」欄にあります。

順序

担当と作業

時期・判断基準

1 加入状況の照合

人事が本社と委託先に加入状況を確認します。

新規届出の前に、自社が既に加入していないかを調べます。

2 規約と資料の確認

人事と登録支援機関が規約・運営規程、各フォームの入力項目一覧を読みます。

入力前に、自社に該当する項目と必要な資料を照合します。

3 加入の届出

人事は第1号様式、登録支援機関は第2号様式を送信します。

在留資格申請までの加入に間に合う日程で、不備対応の余裕も取ります。

4 内容確認への対応

人事と登録支援機関が、それぞれ事務局からの照会に回答します。

内容確認の見込みは1か月程度です。不備があればさらに時間がかかります。

5 証明書の保管

人事がメールで届く協議会構成員資格証明書(加入を証明する書面)を保管します。

届出の確認・受理後に発行されます。在留資格申請の担当者とも共有します。申請書類として必要になるためです。

資料は公式の入力項目一覧と照合する

必要書類の準備では、国土交通省が掲載する「各フォームの入力項目一覧」を基準にします。人事は会社名・所在地・代表者が分かる社内資料、担当者の連絡先、委託先の情報を手元にそろえます。これは入力を進めるための準備例で、添付必須書類の一覧ではありません。添付の要否や形式は、最新の一覧とフォームの案内に従います。

事業の許可・登録関係書類と認証・認定の証書は、企業要件を確かめる資料として人事が集めます。届出フォームへの入力資料と、在留資格申請で提出する書類は分けて管理します。行政書士に在留資格申請を依頼する場合は、その行政書士が示す書類一覧とも照合します。

担当者のメールアドレスに誤りがあると、証明書や事務局からの案内を受け取れません。送信前にアドレスを読み合わせ、届出日と担当者名を社内の採用工程表に残します。加入完了は、フォームの送信ではなく証明書の受領で確認します

加入後に守る8項目と変更届出

協議会規約第4条第3項は、企業と登録支援機関に8項目の遵守を求めています。加入後も人事を連絡窓口に置き、届出と調査に対応します。以下は規約の要旨で、「具体的には」以降は実務上の補足です。

人事が窓口となり、指導や免許取得の対応は関係部署と調整します。支援を委託する場合も、人事と登録支援機関の連絡先を共有します。支援範囲は契約内容によって異なるため、免許取得への対応などを誰が行うかは契約と照合します。

担当者や委託先が変わったら変更届を使う

代表者・担当者の氏名や連絡先、主な就労場所、委託先などの届出事項に変更があれば、変更届を出します。企業は第3号様式、登録支援機関は第4号様式を使います。登録支援機関などを追加する場合も変更届出の対象です。

人事異動の引き継ぎ資料には、構成員資格証明書と届出の控えを含めます。調査依頼を受けた際は、依頼内容と期限を確認し、人事が関係部署から回答を集めます。遵守事項に従わない機関は、規約に基づき事務局が退会を決定する場合があります。

まとめ

社内で共有する資料には、自社と委託先の加入状況、認証の有無、在留資格申請の予定日を記載します。未加入なら、内容確認の1か月程度に不備対応の余裕を加えて届出日を決めます。

よくある質問

営業所の追加と証明書の再発行は、新規加入とは使うフォームが異なります。人事が迷いやすい3点を整理します。

営業所ごとに加入する必要がありますか

加入は機関単位で、各社1件です。事業所・支店ごとに分けて加入する必要はありません。既に加入している会社が事業所を追加する場合は、第3号様式で変更を届け出ます。

加入届と同時に証明書発行の申請も必要ですか

加入届や変更届が受理されると証明書が発行されるため、同時に発行申請を行う必要はありません。再発行を希望する企業は、第5号様式を使います。

入会金がなくても採用費用はかかりますか

協議会の入会金・年会費がないことと、採用にかかる費用は別です。在留資格申請、渡航・住居、免許取得などの費用項目は、外国人ドライバー採用の費用で確認できます。

岡嶋 俊哉
この記事の監修者
岡嶋 俊哉おかじま・しゅんや
行政書士 / 株式会社ドラビザ 相談役

2015年より行政書士として活動。行政書士法人の役員として、就労系・身分系の在留資格申請を主軸に、貨物運送業をはじめとする各種許認可申請に対応。特定技能制度を活用した外国人材の受入れ支援に多数の実績を持つ。2024年より株式会社ドラビザの相談役として、運送業界における外国人ドライバーの採用・定着支援に取り組んでいる。

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