
日本海事協会が2026年8月10日に、特定技能ドライバーの評価試験の7月分月次報告を公表しました。採用を検討する運送会社が参考にするトラックの合格率は、2026年1〜7月の合計で71.4%です。
一次資料は「自動車運送業分野特定技能1号評価試験実施状況」の各月版です。2026年9月15日に1〜7月分を確認した内容です。評価試験とは、特定技能1号「自動車運送業分野」で働くための知識・技能を確かめる試験です。以下では月ごとの実績と、人事が採用日程に反映する点を整理します。
トラックは3,556人が受験し、2,539人が合格しました。期間合計は月次報告を足し合わせた値で、海事協会が公表した累計ではありません。合格率は合格者合計を受験者合計で割り、小数第1位に丸めています。同じ人が複数月に受験している場合があるため、合計人数は受験した人の実人数と一致するとは限りません。
既存記事で紹介した71.6%は、2026年1月31日時点で合格発表済みの累計です。集計対象が異なるため今回の71.4%で置き換えられませんが、水準は近い数字です。2種類の資料の違いは次のとおりです。
参照する資料 | 集計対象 | トラックの実績 |
|---|---|---|
従来の記事の実施報告 | 2026年1月31日時点で合格発表済みの累計 | 5,134人受験/3,676人合格/71.6% |
今回の月次報告の集計 | 2026年1〜7月の受験分。7月分は8月10日公表 | 3,556人受験/2,539人合格/71.4% |
今回の月次報告は試験実績の追加公表であり、合格基準を変更する告知ではありません。社内資料に引用する際は、71.6%と取り違えないよう「トラック・2026年1〜7月・月次報告を集計」と添えます。
トラックの月別合格率は66.9〜74.9%でした。表の数値は「受験者数/合格者数/合格率」の順で、人数の単位は人です。月次報告の数字を、トラックと旅客2区分に分けて掲載します。
2026年 | トラック | タクシー・バス |
|---|---|---|
1月 | 498/373/74.9% | タクシー 37/27/73.0%、バス 32/26/81.3% |
2月 | 505/360/71.3% | タクシー 42/34/81.0%、バス 36/33/91.7% |
3月 | 408/273/66.9% | タクシー 59/52/88.1%、バス 18/17/94.4% |
4月 | 523/380/72.7% | タクシー 52/40/76.9%、バス 19/16/84.2% |
5月 | 510/364/71.4% | タクシー 44/39/88.6%、バス 47/43/91.5% |
6月 | 570/414/72.6% | タクシー 64/51/79.7%、バス 20/16/80.0% |
7月 | 542/375/69.2% | タクシー 46/38/82.6%、バス 35/32/91.4% |
1〜7月合計はタクシーが344人受験・281人合格・81.7%、バスが207人受験・183人合格・88.4%です。この実績だけから、次の月や候補者本人の合否は予測できません。
受験地は、どの国の会場で受験したかによる区分です。受験地別の集計は、受験者の国籍別の成績ではありません。次の表は7月のトラックの主な結果で、会場ごとの人数を受験地の国別に合算しています。
受験地 | 受験者/合格者 | 合格率 |
|---|---|---|
日本 | 259人/169人 | 65.3% |
インドネシア | 101人/76人 | 75.2% |
ネパール(参考) | 40人/34人 | 85.0% |
スリランカ(参考) | 38人/17人 | 44.7% |
ベトナム(参考) | 29人/24人 | 82.8% |
バングラデシュ(参考) | 6人/6人 | 100.0% |
スリランカの44.7%は38人の1か月分です。日本の65.3%より低いものの、スリランカで受験する人全体の合格しやすさを表す数字ではありません。バングラデシュの100.0%も6人の結果に限られます。受験者数が少ない受験地は参考扱いとし、受験地ごとの優劣や採用可否の根拠にしません。
今回の公表は、すでに在留・就労中の人に再受験を求めるものではありません。月次合格率を理由に受験を手配する必要もありません。対象は採用中の候補者とこれから募集する人で、会場予約と学習状況を確認し、再受験も含めて日程を組みます。
受験料の改定、タジキスタンでの受付開始、予約手順の詳細は、評価試験の内容・会場・予約方法にまとめています。試験合格後の手続きは、外国人ドライバー採用の流れを参照できます。
社内の採用計画に合格率を書くときは、「トラック・2026年1〜7月」のように業務区分と集計期間を付けます。候補者ごとの日程は、合格率ではなく予約状況と学習の進み具合から検討します。
出典は日本海事協会の2026年1〜7月月次報告、同協会の実施報告とQ&A、全日本トラック協会の学習用テキスト公開ページです。
71.4%は期間内の試験実績を表します。個人の合否や採用人数とは分けて扱います。
自社の候補者にそのまま当てはめられません。必要な採用人数を71.4%で割って募集人数を決めず、本人の学習状況と受験結果で計画を見直します。
合格率の変化だけでは判断できません。月次表には、受験者の学習時間や問題の難しさを比較できる情報がありません。7月の数字だけで学習計画を変えず、本人の学習状況で判断します。
2,539人は試験の合格者数で、日本で就労を始めた人数ではありません。試験以外の条件は、特定技能ドライバーの受け入れ要件で整理しています。