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外国人材採用ノウハウ

特定技能ドライバーの国籍別比較候補者の見方

2026.10.01 公開読了目安 7分
監修: 株式会社ドラビザ 代表取締役 羽田 健太
有料職業紹介事業・登録支援機関として外国人ドライバーの採用と定着を支援

特定技能ドライバーの募集では、国ごとの在留実績、日本語試験の受けやすさ、免許制度の違いを整理します。国別の情報は募集と教育の計画に使い、個人の採否は試験結果・免許・運転経験で判断します。5カ国の数字の読み方と、面接前に集める資料をまとめました。

対象は、一定の技能を持つ外国人が運送の仕事に就く在留資格、特定技能1号「自動車運送業分野」です。トラックの候補者を探す人事に向け、インドネシア、スリランカ、バングラデシュ、パキスタン、ベトナムを比較します。

在留人数と試験合格率は何を示すか

在留人数は、集計した時点で日本に在留している人数です。採用活動中の候補者数ではないため、募集の見通しを立てる際は紹介元が提示できる人数を別に聞きます。

特定技能1号の全分野と運送分野を分ける

出入国在留管理庁の2025年12月末速報値は次のとおりです。自動車運送業分野にはトラック・タクシー・バスを含みます。全分野の人数から、トラック経験者の多さは判断できません。

国籍

特定技能1号全分野

うち自動車運送業

インドネシア

86,523人

21人

スリランカ

3,973人

6人

バングラデシュ

826人

1人

パキスタン

11人

0人

ベトナム

158,497人

52人

紹介元には「トラック区分の試験に合格し、日本語の証明書も提示できる人は何人いるか」と聞きます。日本の免許を持つ人は、免許の区分も分けて回答してもらいます。国全体の人数をそのまま自社の募集人数に置き換えないための確認です。

2026年7月の合格率は受験地別の数字

運送の知識と技能を確認する「自動車運送業分野特定技能1号評価試験」は、日本海事協会が実施しています。下表は2026年7月の月次報告から、トラック区分を受験地の国ごとに集計したものです。受験地別の合格率は、その国籍の人の合格率を示すものではありません。

受験地

受験者数/合格者数

合格率

インドネシア

101人/76人

75.2%

スリランカ

38人/17人

44.7%(参考)

バングラデシュ

6人/6人

100.0%(参考)

パキスタン

この月の掲載なし

算出しません

ベトナム

29人/24人

82.8%(参考)

バングラデシュの100.0%は6人の結果で、次の候補者の合格を予測する数字ではありません。スリランカとベトナムも受験者が少なく、単月の参考値として扱います。インドネシアを含め、受験者の学習歴や再受験の状況までそろえた比較ではありません。

募集先の教育機関や紹介元には、候補者本人の受験日と結果を求めます。未合格者を含めて募集するなら、再受験までの学習予定を確認します。全体の月次推移は2026年7月の評価試験実施状況に整理しています。

日本語試験の要件と実施都市

トラックの日本語要件は、日本語能力試験(JLPT)のN4(基本的な日本語を理解できる水準)以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT‑Basic)の所定の判定です。JFT‑BasicではA2.2(A2)の判定、つまり総合得点200点以上が必要です。人事は判定結果通知書で得点と判定を照合します。

2026年7月までに受験した通知書も、総合得点200点以上なら証明に使えます。予約前の人については、募集時点の公式日程と空席を本人に確認してもらいます。

日本語試験の実施都市数は国で異なります。未受験者を募集する場合は、候補者の居住地から会場までの移動と、受験できる日を採用日程に入れます。

JLPTは日本語の理解力を測る試験で、JFT‑Basicは生活場面で必要な日本語能力を測ります。下表は会場の建物数ではなく、公式資料の実施都市・掲載拠点を比べています。

国

JFT‑Basic実施都市(2025年6〜7月実績)

JLPT実施都市・拠点(2026年予定)

インドネシア

8都市

16都市

スリランカ

コロンボ

コロンボ

バングラデシュ

ダッカ

ダッカ

パキスタン

参照した回には掲載なし

イスラマバード、カラチ

ベトナム

ハノイ、ホーチミン

4都市・5拠点

JFT‑Basicは2025年6〜7月の実施報告、JLPTは2026年9月1日時点の予定一覧に基づきます。時点が異なるため、現在の会場数として横並びには扱いません。ベトナムのJLPTはハノイ・ホーチミン・ダナン・フエの4都市で、ハノイは受験級により2拠点に分かれます。

カラチのJLPTは一覧上、12月のみの実施です。パキスタンで募集する際も、本人が受ける試験と都市を先に確認します。過去のJFT‑Basic報告に掲載がなくても、現在の実施状況は公式日程で確かめます。

免許と運転経験を同じ項目で比較する

5カ国の免許区分は、日本の普通・準中型・中型・大型と一対一には対応しません。現地の免許名だけでは、日本で任せられる車両を決められません。

現地情報で見る免許区分と通行方向

ベトナム政府が公開する道路交通秩序・安全法のベトナム語本文で、免許区分を確認できます。2025年施行の制度では、C区分に設計上の車両総重量7.5t超の貨物車などを定めています。日本の「大型」と同じ意味にはなりません。旧制度で発行された免許もあるため、発行日・更新状況を確認します。

本人には免許証に加え、実際に運転した車両の総重量と最大積載量を聞きます。免許の保有年数と、仕事で運転した年数も別項目です。

インドネシア、スリランカ、バングラデシュ、パキスタンは左側通行です。5カ国のうち、ベトナムのみ右側通行です。人事は国籍に加えて、実際に運転していた国を聞きます。右側通行での経験が中心なら、教育担当者と右左折・車線選択の練習を計画します。

外国の免許を日本の免許に切り替える手続きを、外免切替と呼びます。この5カ国が発行した免許は、外免切替の知識確認・技能確認の免除対象に含まれません。免除の扱いは国籍でなく免許の発行国で確認するため、候補者の免許がどの国で発行されたかを聞きます。書類と取得工程の詳細は免許取得の3つのルートにまとめています。

面接前に人事がそろえる比較資料

比較表は候補者1人につき1行とし、資料の確認日を付けます。以下は募集実務の進め方の例です。未取得の資料は「未確認」と記録し、紹介元の説明だけで合格済み・免許取得済みにはしません。

  1. 募集前に、企業が予定車両と必要な日本の免許区分を決めます。募集条件には運ぶ荷物、配送先、荷積み・荷下ろしの作業も記載します。
  2. 面接前に、人事が本人または紹介元から評価試験の合格証明書、日本語試験の結果、免許証の写しを集めます。氏名、試験区分、免許の有効期限を照合します。
  3. 面接では、人事が車両ごとの運転期間、走った道路、担当した荷物を聞きます。予定業務との違いは教育項目にします。詳しい質問例はドライバー面接で確認する質問にあります。

現地手続きの詳細は、インドネシア、スリランカ、バングラデシュ、パキスタン、ベトナムの各国ガイドに分けています。候補者を絞った後は、採用から稼働までの流れに沿って、残る手続きの日程を組みます。

まとめ

国別データは、募集する地域と試験・教育の日程を決めるために使います。採否は、本人の証明書と運転経験を同じ項目で比べて判断します。

よくある質問

国籍、受験地、免許の発行国は、それぞれ別の情報です。候補者の資料を読む際も、この3つを分けます。

在留実績が0人の国からも募集できますか

2025年12月末のパキスタンの0人は、その時点の人数で、受け入れ禁止を意味しません。企業と本人の条件は、特定技能ドライバーの受け入れ要件で照合します。

左側通行の国の経験者なら教育を短くできますか

通行方向だけでは決められません。日本の標識、交差点での安全確認、予定車両の扱いを本人ごとに確かめ、教育の内容と期間を決めます。

合格率が高い受験地に募集を絞るべきですか

単月の受験地別合格率だけでは絞れません。紹介元から提示された候補者の合格証明書、日本語試験の結果、免許を確認し、自社の業務に合う運転経験を比較します。

この記事の監修者
羽田 健太はねだ・けんた
株式会社ドラビザ 代表取締役

株式会社ドラビザ 代表取締役。有料職業紹介事業・登録支援機関・一般労働者派遣事業の許認可のもと、外国人材の採用から定着までの支援を行う。

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